厨房用ダクトファン と 空調用ダクトファンの違い
〜間違えると「臭い戻り」「油詰まり」「早期故障」に〜
ダクトファンは用途により、扱う空気の性質(油煙・蒸気・粉塵)、温度、汚れ、必要静圧が変わります。 「空調用のつもりで厨房排気に使う」「厨房排気の考え方で空調側を組む」と、性能不足や清掃困難、騒音・故障につながることがあります。 このLPでは、違いと選び方を分かりやすく整理し、交換・改善の相談窓口までご案内します。
厨房用:油煙・蒸気が前提
油が付着して汚れやすく、ダクト内にも堆積しやすい環境。清掃性・耐汚れ・火災リスク低減(運用/清掃計画)まで含めて考えます。
空調用:快適性・静音が前提
給気・還気など比較的クリーンな空気を搬送。静音・省エネ・風量制御(インバータ等)と、室内環境の均一化が主眼です。
混同すると起きやすい問題
- ・厨房:油詰まり→風量低下→臭気戻り
- ・厨房:羽根車汚れ→振動/異音→早期故障
- ・空調:過剰静圧/過大風量→騒音/ドラフト感
- ・どちらも:必要能力の見誤り→改善しない
「同じダクト径だから同じファンでいい」は危険です。ダクト経路(曲がり/長さ)、フィルタ負荷、外部フード、給気バランスまで含めて、必要な風量×静圧を合わせ込みます。
| 比較項目 | 厨房用ダクトファン(厨房排気) | 空調用ダクトファン(給気・還気など) |
|---|---|---|
| 搬送する空気 | 油煙・蒸気・熱気・におい(汚れやすい) | 比較的クリーンな空気(室内空気/外気など) |
| 重要視する点 | 汚れ・堆積への配慮/清掃性/安定排気/臭気対策 | 静音性/省エネ/風量制御/室内環境の均一化 |
| 性能の考え方 | フード・フィルタ・ダクト堆積で負荷が増えやすい前提で設計 | 設計負荷が比較的安定(フィルタ等は別系統で管理することが多い) |
| 故障・トラブル例 | 油付着による羽根車アンバランス/ベルト劣化/詰まり | 騒音・振動/風量過多によるドラフト/制御不具合 |
| 保守の前提 | 定期清掃・点検が性能維持のカギ(運用設計が重要) | フィルタ交換や点検で安定運用(静音・省エネを維持) |
| 設計の落とし穴 | 給気不足(厨房が負圧)で排気が伸びない/臭気戻り | 必要以上の静圧設定で騒音増/ムダな電力 |
厨房用(排気)で多いサイン
- ・油煙がこもる/厨房の臭いが客席へ回る
- ・外部排気口からの出が弱い(以前より風が弱い)
- ・異音・振動が増えた(羽根車汚れ・軸受劣化の疑い)
- ・油垂れ/ダクト周りの汚れが増えた
- ・清掃しても改善しない(根本負荷が高い可能性)
空調用(給気・還気)で多いサイン
- ・室内が暑い/寒いムラ(風が届かない)
- ・騒音が気になる/風切り音がする
- ・ブレーカ作動・エラー(制御/インバータ含む)
- ・フィルタの詰まりが早い(前段対策不足)
- ・設定風量に対して風が出ない(静圧不足の可能性)
厨房は「排気だけ強くする」と逆に不安定になることがあります(給気不足で負圧→風量が伸びない、ドアが重い等)。 給排気バランスまで含めて整えるのがポイントです。
用途確認・現地調査
厨房排気なのか、空調(給気/還気)なのかを前提条件として整理。 ダクト経路、機器銘板、制御、症状を確認して「原因切り分け」を行います。
能力設定・機器選定
風量×静圧、騒音、制御(インバータ/連動)、保守性(清掃/点検)を踏まえて適正に選定。 見積は内訳と工程を明確にご提示します。
交換・試運転・引渡し
交換後に試運転を行い、風量・異音・振動・連動(給排気/空調)を確認。 厨房の場合は臭気戻り・負圧など運用面も含めて調整の方向性を整理します。